オークション -知識-

オークションのイメージは、どんなイメージがありますか?一般的には、ヤフオクのような誰でも参加可能で、値段は出品者がつけ、落札者同士に競わせ、最高値で落札させるイメージですね。そのオークションに絵画が出品されていたら、どうでしょうか?買いますか?止めますか?そんな疑問や悩みにお答えします。

■オークション
オークションの定義は、上記に書いた通りだと思います。では、そのオークションに絵画が出品していたら・・・。まず、答えたいのはオークションは業者も利用しています。それは、もちろん広い意味です。オークションの利用の仕方は、それぞれ違います。売りたい・買いたいというのも、違いますし、絵画の宣伝や、絵画の値段を覚えること、取引されやすい作家や、誰がどんな作家(作品)を持っているか?など、利用方法は様々です。

■オークションの種類
種類は、いくつかあります。業者しか入れないオークションもあります。これは、以前少しだけ説明をした、市場で言う「市」です。市場の競りに、基本的に一般人は入れません。それと一緒です。ですが、値段が安いのは、もちろん業者専門のオークションです。これに参加する方法は、ありません。ですが、業者に頼めば、変わりに落札してもらえます。本当は禁止ですが、録音をしている業者もいます。これはお客さんに証拠として提出するためだと、録音していた業者はいました。いくらまで競って、いくらで落札。いくらで売るか?お客さんを信用させる証拠です。

次は、会員制のオークションです。ヤフオクとは違い、もう少しガードのきついオークションです。名前は出しませんが、ネットで調べれば、すぐに出てきます。基本的に高級なものが取引されています。勤めていた画廊でも、毎月図録を送ってもらい、その図録に落札価格を入れていました。こうすれば、市場の動きが手に取るようにわかり、値段をつけることができるのです。もちろん、使えない部長は、そんなもの見ません。ここで使える人、使えない人との差ができるのです。言ってしまえば、絵画素人の人でも、最新から数ヶ月分、目を通せばプロに張り合えます。どんな作家がいくらで落札されているのかが、わかるのですから。自分の持っている絵画を売りたいとき、本物か偽物かは置いておいて、値段はここで把握できます。使えない部長に当たってしまったら、この値段で言い返すのが、一番の得策です。

最後は、誰でも参加できるオークションです。ヤフオクを代表とされる、出品物にほとんど制限がないオークションです。(詳しくはヤフオクの記載を読んでください)ここに業者も出品しています。ヤフオク専門の業者もいます。これは個人でお客さんの管理ができない業者や、比較的安い絵画(100万円など)を多く取り扱う業者です。100万円までぐらいでしたら、オークションで買う人がいるからです。その人がお店のお客さんになってくれれば、さらに良いです。ですが、この様な業者は、知識がありません。もちろん、目利きができないので、偽物の可能性もあります。

■本物?偽物?
本物か、偽物かは一番の悩みだと思います。率直に言うと、偽物もあります。これは、私の様な素人に毛の生えた人でも解る偽物です。これをどうにかする方法は、鑑定書がついていない絵画は買わないが正しいです。良いものでも、鑑定書が無いものは、スルーしてください。偽物の可能性が高いです。それと、良いものは値段がすぐ上がります。当たり前ですが、業者は落札にも参加します。資金力が違いますし、何かの目的があって落札に走るからです。

実際に私の勤めていた画廊でも、落札しました。目的は、落札した片岡球子「富士」を版画にして儲けるためです。落札した値段は正確に覚えていませんが、1000万円はしたと思います。その絵画を原画に250枚絵画を刷り(EA版や帳簿に載せていない版を含めると、さらに増えます)、1枚100万円(税抜き)で、全て捌きました。ざっくり計算で、250枚×100万円=2億5千万円の売り上げです。これと、本画の儲けもあるので、3億円近い利益になります。この後。社長はすぐベンツを買い換えました。この資金力に勝てますか?

オークションの使い方は、理解できましたか?


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絵画についてのサイトです。絵画と聞くと、値段が高いのでお金持ちの趣味と思う人が多いと思います。ですが、絵画はピンからキリまであります。元画廊で働いていた経験を活かし、絵画の世界に迫っていきたいです。絵画の世界について知りたいという人の手助けになれば光栄です。