トラブル -絵画を売る-

絵画を売る、トラブル編です。
絵画を売るにあたって、トラブルになりやすい事例を上げて、説明していきます。トラブル対策としては、過去の事例を元に、対策をしていくのが一番良いです。そうすれば、ほとんどのトラブルの回避ができると思います。
まず考えて欲しいのは、絵画を売ることで、何を手に入れたいですか?それは、お金がほとんどだと思います。祖父が集めていて邪魔だから処分をしたい。捨てるのはもったいないから、お金に変えようという人もいるかも知れません。ですが、それも結局はお金ですね。

■買い取る側の知識不足
初めは、買い取る側の知識不足です。知識がないのに偉そうにしている某画廊の部長さん。こんな人に引っかかってしまったら大変です。偽物を立派な額にに入れて持ち運んでも、本画の値段で買い取ってしまう。まさに業界の恥です。こんな人も、80周年を迎えた、画廊の大手の部長です。これだけ聞くと、ものすごく怖いですね。餅は餅屋と言いますが、餅屋に知識が無ければ、誰に知識があるのでしょうか?この対策としては、鑑定ができるかどうかと、鑑定士として活動しているかです。東京美術倶楽部では、毎月鑑定を行っています。この鑑定士は、大手画廊の人間です。この人達だったら、正規の金額をつけることが可能です。ですが、この人たちは非公開になっています。こっそり教えてもらって、鑑定してもらうのが、一番の方法です。

■自分の知識不足
知識がないのに、偉そうにしている某画廊の部長さんが出てきたらどうしますか?もちろん鑑定はできません。金額もメチャクチャです。運がよければ、間違った高い金額で買い取ってくれるかも知れません。ですが、社内でも決定権がなく、ただ偉そうにしているだけなので、最終決定はできません。そうなれば、自分に知識をつけて、使える人、使えない人とを分別していかなければなりません。実際に買い取ってもらう前に、質問をしたりして、人選してください。そうすれば、使えない部長に当たっても、まだ救われる方法があります。

■絵画の状態
査定をしてもらって、状態が良いものより、引かれた理由は何ですか?額の状態(当たり、へこみ、傷・・・etc)、シミ、シワ、絵の具の剥がれ、変色、落書き、水の跡、カビなど、金額を引かれる理由は、沢山あります。ですが、この引かれる理由、ほとんど解消できるって知ってました?おそらく、知らないと思います。額の傷、修正できます。赤坂の有名額屋、江東区の額装屋、文京区の額装屋など、画廊に勤めていた時に、お世話になった額装屋は沢山あります。大きさなどにより金額は違いますが、文京区の額装屋は、10万円で新規の額になります。シミを消すのも、モノによりますが5万円で消えます。これを知っていれば、金額の交渉ができます。シミと言われて、20万円以上引かれたなら、5万円で消せるものでしたら、5万円だけ引かれることができます。素人には、どうすれば、どうなるということを知りませんから、ただ言い値で買い取ってもらう。それでは不利すぎませんか?画廊の利益率は50パーセント以上あります。(参考価格を下に載せておきます)正直、ボロ儲けの世界です。もっと良い値で買い取ってもらっても良いはずです。

※参考価格
■画題・作家・状態
前田青邨「桔梗」色紙 共シール 平山郁夫鑑定付き
■仕入れ
業界の人対象のオークション(市場でいう市のようなもの)
■仕入れ値
100万円
■売値
228万円


ブックマーク

当サイトについて

絵画についてのサイトです。絵画と聞くと、値段が高いのでお金持ちの趣味と思う人が多いと思います。ですが、絵画はピンからキリまであります。元画廊で働いていた経験を活かし、絵画の世界に迫っていきたいです。絵画の世界について知りたいという人の手助けになれば光栄です。